COMPARE / 選定と使い分け
水晶振動子と水晶発振器の違い
水晶振動子は圧電効果を使う受動素子で、発振回路と組み合わせて使います。水晶発振器は、振動子に発振回路を加えたクロック・モジュールなどとして整理され、TCXO・VCXO・OCXOなどの種類があります。温度補償や電圧制御は発振器の種類で提供されます。
VISUAL GUIDE / 構造と流れを比べる
水晶と発振回路が、どの部品の中にあるかが分かります。
水晶振動子:発振回路は外部
水晶発振器:回路を内蔵
機能ブロック図です。水晶振動子は受動部品で、単体からクロック信号が出るわけではありません。外部回路はマイコン等に内蔵される場合もあります。負荷容量・電源・出力形式・起動条件は型番ごとに確認してください。
FOCUS / 気になる違いから読む
性格
A / 水晶振動子
圧電効果を使う受動素子
B / 水晶発振器
振動子に発振回路を組み合わせたもの。種類により温度センサによる補正や恒温槽を備える
発振回路
A / 水晶振動子
発振回路と組み合わせて使う(ICに内蔵された発振回路に接続するだけで使える場合もある)
B / 水晶発振器
発振回路をパッケージに収めた「クロック・モジュール」がある
周波数の決まり方
A / 水晶振動子
水晶片の形状と結晶の切り出し方位で決まり、基本的に変更できない
B / 水晶発振器
種類により電圧で周波数を制御(VCXO)できるものがある
微調整
A / 水晶振動子
外部キャパシタンスで±0.数%程度の微調整が可能(VXO)
B / 水晶発振器
VCXOは電圧、TCXOは温度に対し周波数を補正する
温度の影響
A / 水晶振動子
温度依存性が強く、精度を制限する要因。ATカットは周波数温度特性がよいとされる
B / 水晶発振器
TCXOは温度で補正、OCXOは恒温槽で温度変化を抑える
主な用途
A / 水晶振動子
時計(32.768 kHzなど)、クロック発振回路、無線の基準周波数など
B / 水晶発振器
精度が求められる用途で、単独の振動子ではなくクロック・モジュールが使われる例がある
A / こんなときに検討
水晶振動子
- ICに内蔵された発振回路に接続して使う場面
- 外部キャパシタンスで周波数を微調整する場面(VXO)
B / こんなときに検討
水晶発振器
- 温度変化下で周波数を安定させたい場面(TCXO・OCXO)
- 電圧で周波数を微調整したい同期用途(VCXO)
- 電源を接続すれば出力信号が得られるモジュールを使いたい場面
観点ごとの違い
| 観点 | 水晶振動子 | 水晶発振器 |
|---|---|---|
| 性格 | 圧電効果を使う受動素子 | 振動子に発振回路を組み合わせたもの。種類により温度センサによる補正や恒温槽を備える |
| 発振回路 | 発振回路と組み合わせて使う(ICに内蔵された発振回路に接続するだけで使える場合もある) | 発振回路をパッケージに収めた「クロック・モジュール」がある |
| 周波数の決まり方 | 水晶片の形状と結晶の切り出し方位で決まり、基本的に変更できない | 種類により電圧で周波数を制御(VCXO)できるものがある |
| 微調整 | 外部キャパシタンスで±0.数%程度の微調整が可能(VXO) | VCXOは電圧、TCXOは温度に対し周波数を補正する |
| 温度の影響 | 温度依存性が強く、精度を制限する要因。ATカットは周波数温度特性がよいとされる | TCXOは温度で補正、OCXOは恒温槽で温度変化を抑える |
| 主な用途 | 時計(32.768 kHzなど)、クロック発振回路、無線の基準周波数など | 精度が求められる用途で、単独の振動子ではなくクロック・モジュールが使われる例がある |
置き換え・調達で確認すること
- TCXOとOCXOでは温度補償の方式(温度センサによる補正か恒温槽か)が異なるため、種類を揃えて比べる
参考資料・更新情報 (2件)
一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。