COMPARE / 選定と使い分け

水晶振動子と水晶発振器の違い

水晶振動子は圧電効果を使う受動素子で、発振回路と組み合わせて使います。水晶発振器は、振動子に発振回路を加えたクロック・モジュールなどとして整理され、TCXO・VCXO・OCXOなどの種類があります。温度補償や電圧制御は発振器の種類で提供されます。

VISUAL GUIDE / 構造と流れを比べる

水晶と発振回路が、どの部品の中にあるかが分かります。

水晶振動子:発振回路は外部

部品の境界 水晶発振回路 ↔ クロック出力 →↓ 電源

水晶発振器:回路を内蔵

部品の境界 水晶発振回路 ↔ クロック出力 →↓ 電源

機能ブロック図です。水晶振動子は受動部品で、単体からクロック信号が出るわけではありません。外部回路はマイコン等に内蔵される場合もあります。負荷容量・電源・出力形式・起動条件は型番ごとに確認してください。

参考資料・更新情報 (1件)

確認日: 2026-11-01

FOCUS / 気になる違いから読む

性格

A / 水晶振動子

圧電効果を使う受動素子

B / 水晶発振器

振動子に発振回路を組み合わせたもの。種類により温度センサによる補正や恒温槽を備える

発振回路

A / 水晶振動子

発振回路と組み合わせて使う(ICに内蔵された発振回路に接続するだけで使える場合もある)

B / 水晶発振器

発振回路をパッケージに収めた「クロック・モジュール」がある

周波数の決まり方

A / 水晶振動子

水晶片の形状と結晶の切り出し方位で決まり、基本的に変更できない

B / 水晶発振器

種類により電圧で周波数を制御(VCXO)できるものがある

微調整

A / 水晶振動子

外部キャパシタンスで±0.数%程度の微調整が可能(VXO)

B / 水晶発振器

VCXOは電圧、TCXOは温度に対し周波数を補正する

温度の影響

A / 水晶振動子

温度依存性が強く、精度を制限する要因。ATカットは周波数温度特性がよいとされる

B / 水晶発振器

TCXOは温度で補正、OCXOは恒温槽で温度変化を抑える

主な用途

A / 水晶振動子

時計(32.768 kHzなど)、クロック発振回路、無線の基準周波数など

B / 水晶発振器

精度が求められる用途で、単独の振動子ではなくクロック・モジュールが使われる例がある

A / こんなときに検討

水晶振動子

  • ICに内蔵された発振回路に接続して使う場面
  • 外部キャパシタンスで周波数を微調整する場面(VXO)
B / こんなときに検討

水晶発振器

  • 温度変化下で周波数を安定させたい場面(TCXO・OCXO)
  • 電圧で周波数を微調整したい同期用途(VCXO)
  • 電源を接続すれば出力信号が得られるモジュールを使いたい場面

観点ごとの違い

観点水晶振動子水晶発振器
性格圧電効果を使う受動素子振動子に発振回路を組み合わせたもの。種類により温度センサによる補正や恒温槽を備える
発振回路発振回路と組み合わせて使う(ICに内蔵された発振回路に接続するだけで使える場合もある)発振回路をパッケージに収めた「クロック・モジュール」がある
周波数の決まり方水晶片の形状と結晶の切り出し方位で決まり、基本的に変更できない種類により電圧で周波数を制御(VCXO)できるものがある
微調整外部キャパシタンスで±0.数%程度の微調整が可能(VXO)VCXOは電圧、TCXOは温度に対し周波数を補正する
温度の影響温度依存性が強く、精度を制限する要因。ATカットは周波数温度特性がよいとされるTCXOは温度で補正、OCXOは恒温槽で温度変化を抑える
主な用途時計(32.768 kHzなど)、クロック発振回路、無線の基準周波数など精度が求められる用途で、単独の振動子ではなくクロック・モジュールが使われる例がある

置き換え・調達で確認すること

  • TCXOとOCXOでは温度補償の方式(温度センサによる補正か恒温槽か)が異なるため、種類を揃えて比べる
参考資料・更新情報 (2件)

一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。