COMPARE / 選定と使い分け
LDOとDC-DCコンバータの違い
LDOは入力と出力の電圧差を損失(熱)として消費するリニア方式で、スイッチングノイズがなく回路も単純です。スイッチング方式のDC-DCコンバータは外部インダクタが必要でリップルやスイッチングノイズが出ますが、降圧時に高い効率を得られます。ノイズの許容度などで使い分け、スイッチング電源の後段にLDOを置く構成もあります。
POWER BALANCE / 同じ出力で損失を比べる
入力電力は、出力と損失に分かれる
Vin > Vout > 0、出力電流 > 0、効率は0より大きく100%以下で入力してください。
— 入力
出力 / 損失 / 効率
出力電力損失
2本のバーは同じ電力の縮尺です。LDOは自己消費電流を無視し、損失=(Vin−Vout)×Iout。DC-DCは入力した効率を使い、入力電力=出力電力÷効率で計算します。実際の効率・ドロップアウト電圧・放熱条件を保証するものではありません。
FOCUS / 気になる違いから読む
効率
A / LDO
負荷電流が自己消費電流より十分大きい通常動作では、効率は概ね VOUT/VIN。入出力の電圧差が大きいと効率が下がる
B / DC-DC コンバータ
スイッチング方式。連続導通モードで動作する降圧コンバータでは約95%の効率になるとされる(Altium記事の例)
出力ノイズ
A / LDO
スイッチングノイズがない。出力ノイズは熱雑音・ショット雑音・フリッカ雑音が主で低周波域に集中する
B / DC-DC コンバータ
出力ノイズはリップルとスイッチングノイズで構成され、PSRRはインダクタのサイズやフィルタに左右される
外付け部品
A / LDO
インダクタ不要。レイアウトが簡単でコストが低い傾向
B / DC-DC コンバータ
外部インダクタが必要
電源変動への対応
A / LDO
PSRRで表される。例として1MHzで55dBのLDOは、1mVの入力リップルを約1.78μVに減衰させる
B / DC-DC コンバータ
PWM制御のフィードバックにより入力がランダムに変動する場合に適するとされる
A / こんなときに検討
LDO
- 入出力の電圧差が小さく、効率の差が実質的な損失にならないとき
- 発振器、データコンバータ、RF回路など、電源リップルを避けたいアナログ系の電源
- インダクタを使わず、レイアウトを簡単にしたいとき
B / こんなときに検討
DC-DC コンバータ
- 入出力の電圧差が大きく、LDOでは損失と発熱が大きくなるとき
観点ごとの違い
| 観点 | LDO | DC-DC コンバータ |
|---|---|---|
| 効率 | 負荷電流が自己消費電流より十分大きい通常動作では、効率は概ね VOUT/VIN。入出力の電圧差が大きいと効率が下がる | スイッチング方式。連続導通モードで動作する降圧コンバータでは約95%の効率になるとされる(Altium記事の例) |
| 出力ノイズ | スイッチングノイズがない。出力ノイズは熱雑音・ショット雑音・フリッカ雑音が主で低周波域に集中する | 出力ノイズはリップルとスイッチングノイズで構成され、PSRRはインダクタのサイズやフィルタに左右される |
| 外付け部品 | インダクタ不要。レイアウトが簡単でコストが低い傾向 | 外部インダクタが必要 |
| 電源変動への対応 | PSRRで表される。例として1MHzで55dBのLDOは、1mVの入力リップルを約1.78μVに減衰させる | PWM制御のフィードバックにより入力がランダムに変動する場合に適するとされる |
置き換え・調達で確認すること
- LDOは、最大負荷時の発熱がパッケージの熱条件に収まるか、過大な損失で熱シャットダウンに至らないかを確認する
- LDOはドロップアウト電圧と、PSRRが示される周波数帯域を仕様書で確認する
- DC-DCコンバータは外付けインダクタの仕様を確認する
- ノイズに敏感な回路では、スイッチング電源の後段にLDOを置く構成もあるため、全体の電源構成で比較する
一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。