COMPARE / 選定と使い分け
リン酸鉄リチウムイオン電池と三元系リチウムイオン電池の違い
リン酸鉄系(LFP)と三元系(NMC)は正極材料が異なります。公称電圧だけで置き換えを決めず、充電器・保護回路との組み合わせを確認します。寿命・エネルギー密度・安全試験の結果は、品番と試験条件を揃えて比較してください。
HOW IT WORKS / 仕組みから比べる
どちらもLi-ion。違うのは正極の材料
「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。
LFP / リン酸鉄リチウム正極
NMC / ニッケル・マンガン・コバルト正極
黒鉛負極を使うセルの概念図です。放電時はLi⁺が負極から正極へ移り、充電時は逆向きになります。形状・粒子数は実物の比率ではありません。充電上限・保護条件はセル仕様で確認します。
FOCUS / 気になる違いから読む
正極の材料
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
リン酸鉄リチウム(LiFePO₄)。材料費が低いとされる。電気伝導性が低く、微細化や炭素コートで改善
B / 三元系リチウムイオン電池
ニッケル・マンガン・コバルトを使う(NMC)
公称電圧
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
3.2〜3.3 V(一例で範囲 2.5〜3.65 V)
B / 三元系リチウムイオン電池
3.6〜3.7 V
重量エネルギー密度
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
セルかパックか、重量の範囲を揃えてWh/kgを比較する
B / 三元系リチウムイオン電池
セルかパックか、重量の範囲を揃えてWh/kgを比較する
サイクル寿命
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
温度・放電深度・充放電条件・寿命判定の残存容量を確認する
B / 三元系リチウムイオン電池
温度・放電深度・充放電条件・寿命判定の残存容量を確認する
熱的な安全性
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
釘刺し・加熱・過充電などの試験報告を個別に確認する。化学系の名称だけで安全を保証できない
B / 三元系リチウムイオン電池
釘刺し・加熱・過充電などの試験報告を個別に確認する。化学系の名称だけで安全を保証できない
放電レート
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
連続/パルスの許容電流と温度条件を型番別に確認する
B / 三元系リチウムイオン電池
連続/パルスの許容電流と温度条件を型番別に確認する
材料面の論点
A / リン酸鉄リチウムイオン電池
コバルトを使う形式より資源的制約が少ないとされる
B / 三元系リチウムイオン電池
コバルトを使う。コバルトは高価で価格変動が大きいことが課題とされる
A / こんなときに検討
リン酸鉄リチウムイオン電池
- LFPの電圧プロファイルに合わせて充電器・残量推定を設計できる場合
- 必要な電流・温度・寿命条件を満たすLFPセルがある場合
B / こんなときに検討
三元系リチウムイオン電池
- 必要な容量・重量・体積を満たすNMCセルがある場合
- 採用するNMCセルの充電・保護条件に適合する機器を設計する場合
観点ごとの違い
| 観点 | リン酸鉄リチウムイオン電池 | 三元系リチウムイオン電池 |
|---|---|---|
| 正極の材料図に戻る ↑ | リン酸鉄リチウム(LiFePO₄)。材料費が低いとされる。電気伝導性が低く、微細化や炭素コートで改善 | ニッケル・マンガン・コバルトを使う(NMC) |
| 公称電圧図に戻る ↑ | 3.2〜3.3 V(一例で範囲 2.5〜3.65 V) | 3.6〜3.7 V |
| 重量エネルギー密度 | セルかパックか、重量の範囲を揃えてWh/kgを比較する | セルかパックか、重量の範囲を揃えてWh/kgを比較する |
| サイクル寿命 | 温度・放電深度・充放電条件・寿命判定の残存容量を確認する | 温度・放電深度・充放電条件・寿命判定の残存容量を確認する |
| 熱的な安全性 | 釘刺し・加熱・過充電などの試験報告を個別に確認する。化学系の名称だけで安全を保証できない | 釘刺し・加熱・過充電などの試験報告を個別に確認する。化学系の名称だけで安全を保証できない |
| 放電レート | 連続/パルスの許容電流と温度条件を型番別に確認する | 連続/パルスの許容電流と温度条件を型番別に確認する |
| 材料面の論点 | コバルトを使う形式より資源的制約が少ないとされる | コバルトを使う。コバルトは高価で価格変動が大きいことが課題とされる |
置き換え・調達で確認すること
仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。
関連する比較
一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。