オシロスコープとロジックアナライザの違い
オシロスコープは入力信号の電圧を時間の関数として波形表示し、アナログの形状まで確認できます。ロジックアナライザは多数の信号を取り込み、タイミング図やプロトコルのデコードで見せます。波形の質を調べるのか、多数のデジタル信号の関係を調べるのかで使い分けます。
しきい値を変えて、0と1を見比べる
上は独自に作った波形例。下は32点の等間隔サンプリングで、しきい値以上を1、未満を0として保持した図です。実機の帯域・ヒステリシス・入力規格や、しきい値付近の不確定性は省略しています。MSOは両方の表示に対応します。
表示するもの
電圧の変化を時間の関数として表示。横軸が時間、縦軸が電圧
タイミング図、プロトコルのデコード、状態遷移などで表示
入力数
ほとんどの機種が2チャネル以上。4入力の機種も一般的
通常は多数のチャネルで取り込む。オシロスコープは多数の信号の同時観測が苦手で、そのために開発された
取り込み方式
デジタルオシロスコープは信号をA/D変換して処理。サンプリング周波数の目安は見たい最高周波数の約10倍
タイミングモード(内部/外部クロックで一定間隔にサンプリング)とステートモード(クロックとした信号の立ち上がり/立ち下がりで取り込み)がある
トリガ
エッジ、外部、ビデオ、遅延トリガなど。しきい電圧と方向で掃引を開始
単一信号のエッジから複雑な条件まで設定可能。上位層(TCP/IPやHTTPなど)をデコードして条件にできる機種もある
解析
波形から振幅、周波数、立ち上がり時間、時間間隔を求める
I2C、SPI、UARTなどのシリアルプロトコルを取り込んだ列から解釈できる
ミックスドシグナル
MSOはアナログ2または4チャネルに、通常16程度のロジックチャネルを組み合わせる。アナログとロジックの時間を対応づけて表示
MSOはステートモードの取り込みができず、チャネル数が限られ、専用機ほどの解析の深さはないとされる
オシロスコープ
- 信号の電圧波形、振幅、立ち上がり時間などアナログの形状を確認したい場合
- 少数の信号の波形を詳しく見たい場合
- 回路の故障箇所の特定や、設計した回路の動作確認をする場合
ロジックアナライザ
- 多数のデジタル信号の間のタイミング関係を同時に見たい場合
- I2C、SPI、UARTなどのプロトコルをデコードして内容を確認したい場合
- クロックの立ち上がり/立ち下がりに合わせてデータを取り込むステート解析をしたい場合
観点ごとの違い
| 観点 | オシロスコープ | ロジックアナライザ |
|---|---|---|
| 表示するもの | 電圧の変化を時間の関数として表示。横軸が時間、縦軸が電圧 | タイミング図、プロトコルのデコード、状態遷移などで表示 |
| 入力数 | ほとんどの機種が2チャネル以上。4入力の機種も一般的 | 通常は多数のチャネルで取り込む。オシロスコープは多数の信号の同時観測が苦手で、そのために開発された |
| 取り込み方式 | デジタルオシロスコープは信号をA/D変換して処理。サンプリング周波数の目安は見たい最高周波数の約10倍 | タイミングモード(内部/外部クロックで一定間隔にサンプリング)とステートモード(クロックとした信号の立ち上がり/立ち下がりで取り込み)がある |
| トリガ | エッジ、外部、ビデオ、遅延トリガなど。しきい電圧と方向で掃引を開始 | 単一信号のエッジから複雑な条件まで設定可能。上位層(TCP/IPやHTTPなど)をデコードして条件にできる機種もある |
| 解析 | 波形から振幅、周波数、立ち上がり時間、時間間隔を求める | I2C、SPI、UARTなどのシリアルプロトコルを取り込んだ列から解釈できる |
| ミックスドシグナル | MSOはアナログ2または4チャネルに、通常16程度のロジックチャネルを組み合わせる。アナログとロジックの時間を対応づけて表示 | MSOはステートモードの取り込みができず、チャネル数が限られ、専用機ほどの解析の深さはないとされる |
置き換え・調達で確認すること
- オシロスコープは必要な帯域とサンプリング周波数を、測る信号の最高周波数や立ち上がり時間から見積もる
- ロジックアナライザは必要なチャネル数と、タイミング/ステートのどちらの取り込みが要るかを確認する
- アナログ波形とデジタルの両方を見たい場合はMSOが選択肢になるが、ステートモードや解析の深さに制約がある点を確認する
- ロジックアナライザのプローブは近年コネクタ不要のものがあり、信号線1本あたりの容量が0.5〜0.7 pF以下とされる。対象回路への影響を確認する
一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。