COMPARE / 選定と使い分け

スペクトラムアナライザとネットワークアナライザの違い

スペクトラムアナライザは入力された信号を周波数ごとの大きさで表示する装置で、高調波やスプリアス、占有帯域の確認に使われます。ネットワークアナライザは被測定回路の反射・透過といったネットワークパラメータ(主にSパラメータ)を測り、現在の機種はほぼ信号発生器を内蔵しています。信号そのものを調べるか、回路の特性を調べるかが違いです。

HOW IT WORKS / 仕組みから比べる

信号そのものを測る接続と、回路の応答を測る接続を比べます。

枠付きの部位や「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。

スペクトラム / 信号を調べる

測りたい信号 入力・解析 → 大きさ(例:dBm)周波数 →
どの周波数に信号や不要成分があるかを読みます。グラフは表示の概念です。

ネットワーク / 回路を調べる

信号源 測定対象 ← 反射透過 ↓ 入射に対する比を計測 S₁₁:反射 / S₂₁:透過VNAは大きさと位相を測る
信号源・受信器・信号分離器の働きを簡略化しています。ポートや校正条件も確認します。

基本的な使い方の比較です。トラッキングジェネレータ付きスペクトラムアナライザなど、機能が重なる構成もあります。

参考資料・更新情報 (2件)

確認日: 2026-11-01

FOCUS / 気になる違いから読む

測るもの

A / スペクトラムアナライザ

入力信号の大きさ(振幅)を周波数ごとに表示する。縦軸が振幅、横軸が周波数

B / ネットワークアナライザ

電気的なネットワークのパラメータ。現在は反射と透過が測りやすいことから、通常はSパラメータ

信号源

A / スペクトラムアナライザ

測る対象は入力された信号。RF回路の特性を調べるときは入出力のスペクトルを比較する

B / ネットワークアナライザ

古い機種は外部の信号発生器を制御した。現在はほぼ全機種が信号発生器を内蔵し、高性能機は2つ持つ

方式・種類

A / スペクトラムアナライザ

掃引方式(スーパーヘテロダイン)、FFT方式、リアルタイム、ベクトル信号アナライザなど。掃引方式は掃引していない周波数の短い事象を見逃すことがある

B / ネットワークアナライザ

スカラー(振幅のみ)とベクトル(振幅と位相)。2007年時点ではベクトル(VNA)が最も一般的

周波数範囲

A / スペクトラムアナライザ

FFT方式はA/D変換と処理の制約で周波数範囲が限られる(サンプリングは帯域の2倍以上が必要)

B / ネットワークアナライザ

主に高周波で使い、低周波用の特殊な機種(開環の安定性解析、音響・超音波部品の測定など)もある

典型的な用途

A / スペクトラムアナライザ

発振器の高調波、ミキサの3次相互変調、不要輻射(スプリアス)、占有帯域、干渉源の追跡。EMCでは予備試験程度で、完全な試験にはEMIレシーバが必要

B / ネットワークアナライザ

2ポートのアンプやフィルタの特性評価が典型。ポート数は任意

相互の関係

A / スペクトラムアナライザ

トラッキングジェネレータと組み合わせると、スカラー・ネットワークアナライザに近い使い方ができる

B / ネットワークアナライザ

スカラー型は、トラッキングジェネレータ付きのスペクトラムアナライザと機能が似ている

A / こんなときに検討

スペクトラムアナライザ

  • 未知の信号の周波数成分や、送信機のスプリアス・高調波を確認したい場合
  • 信号の占有帯域や干渉源を調べたい場合
  • EMCの予備確認で放射ノイズの傾向を見たい場合
B / こんなときに検討

ネットワークアナライザ

  • フィルタやアンプなどの反射・透過特性(Sパラメータ)を測りたい場合
  • 振幅だけでなく位相も含めて回路の特性を評価したい場合
  • ポート数が複数の回路網を評価したい場合

観点ごとの違い

観点スペクトラムアナライザネットワークアナライザ
測るもの図に戻る ↑入力信号の大きさ(振幅)を周波数ごとに表示する。縦軸が振幅、横軸が周波数電気的なネットワークのパラメータ。現在は反射と透過が測りやすいことから、通常はSパラメータ
信号源図に戻る ↑測る対象は入力された信号。RF回路の特性を調べるときは入出力のスペクトルを比較する古い機種は外部の信号発生器を制御した。現在はほぼ全機種が信号発生器を内蔵し、高性能機は2つ持つ
方式・種類図に戻る ↑掃引方式(スーパーヘテロダイン)、FFT方式、リアルタイム、ベクトル信号アナライザなど。掃引方式は掃引していない周波数の短い事象を見逃すことがあるスカラー(振幅のみ)とベクトル(振幅と位相)。2007年時点ではベクトル(VNA)が最も一般的
周波数範囲FFT方式はA/D変換と処理の制約で周波数範囲が限られる(サンプリングは帯域の2倍以上が必要)主に高周波で使い、低周波用の特殊な機種(開環の安定性解析、音響・超音波部品の測定など)もある
典型的な用途発振器の高調波、ミキサの3次相互変調、不要輻射(スプリアス)、占有帯域、干渉源の追跡。EMCでは予備試験程度で、完全な試験にはEMIレシーバが必要2ポートのアンプやフィルタの特性評価が典型。ポート数は任意
相互の関係トラッキングジェネレータと組み合わせると、スカラー・ネットワークアナライザに近い使い方ができるスカラー型は、トラッキングジェネレータ付きのスペクトラムアナライザと機能が似ている

置き換え・調達で確認すること

仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。

仕様が決まったら

分類を選ぶと、見積依頼文の作成に進めます。メーカー一覧では購入先を確認できます。

スペクトラム・ネットワークアナライザの見積依頼文 → メーカー・代理店を探す ↓
参考資料・更新情報 (3件)

一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。