COMPARE / 選定と使い分け

厚膜チップ抵抗と薄膜チップ抵抗の違い

厚膜は導電性粒子とガラスの混合物を印刷して焼結し、薄膜はスパッタリングなどで膜を形成します。薄膜は温度係数・ノイズ・経時変化で有利とされ、厚膜は製造コストが低く高電力用途に向くとされます。ただし厚膜にも許容差±0.1%まで高精度化した品があります。

HOW IT WORKS / 仕組みから比べる

基板の上に、抵抗膜をどう作る?

「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。

厚膜 / ペーストを印刷して焼成

セラミック基板 抵抗体ペーストを印刷・焼成 緑の層:抵抗体電極・保護膜は省略 / 厚さは実寸比でない
セラミック基板の上に抵抗体となるペーストを形成します。

薄膜 / 成膜してパターン加工

セラミック基板 薄い抵抗膜を成膜・加工 緑の層:抵抗体電極・保護膜は省略 / 厚さは実寸比でない
スパッタリングなどで膜を形成し、エッチングなどで形を整えます。

断面の模式図です。膜厚比や粒子配置を実測した図ではありません。許容差・TCR・耐パルス性能は製品ごとの仕様で比較し、製法だけで優劣を決めないでください。

参考資料・更新情報 (1件)

確認日: 2026-11-01

FOCUS / 気になる違いから読む

製法

A / 厚膜チップ抵抗

導電性粒子とガラスを混ぜたペーストを印刷し焼結する

B / 薄膜チップ抵抗

膜をスパッタリングなどで形成し、フォトまたはレーザーによるエッチングで加工する

抵抗体の厚さ

A / 厚膜チップ抵抗

1〜100 μm

B / 薄膜チップ抵抗

0.001〜1 μm

許容差

A / 厚膜チップ抵抗

一般の記述では5%程度。材料とトリミングの改良で±0.1%まで高精度化した品もある

B / 薄膜チップ抵抗

0.01%程度まで小さくなるとの記述

温度係数(TCR)

A / 厚膜チップ抵抗

ガラスの影響でTCRが大きくなる

B / 薄膜チップ抵抗

TCRが小さい

ノイズ

A / 厚膜チップ抵抗

ガラスの影響でノイズが増える

B / 薄膜チップ抵抗

非常に小さいとされる

電力

A / 厚膜チップ抵抗

大きなエネルギーを扱え、高電力用途に優れるとされる

B / 薄膜チップ抵抗

向上しており、0805サイズで0.1 W〜0.25 Wの例がある

コスト

A / 厚膜チップ抵抗

製造コストが薄膜よりはるかに低いとされる

B / 薄膜チップ抵抗

厚膜より高い

用途の位置づけ

A / 厚膜チップ抵抗

大量生産や電力容量を優先する用途

B / 薄膜チップ抵抗

温度変化の影響を受けやすい環境での安定性と精度が必要な用途

A / こんなときに検討

厚膜チップ抵抗

  • コストと電力容量を優先する場面
  • 大量生産で許容差が緩い用途
  • 高精度化された厚膜品で要求仕様を満たせる場合
B / こんなときに検討

薄膜チップ抵抗

  • 低い温度係数や小さい許容差が求められる計測・制御回路
  • オーディオ機器の高音質化など、ノイズを抑えたい用途
  • 長期の経時変化を小さく保ちたい用途

観点ごとの違い

観点厚膜チップ抵抗薄膜チップ抵抗
製法図に戻る ↑導電性粒子とガラスを混ぜたペーストを印刷し焼結する膜をスパッタリングなどで形成し、フォトまたはレーザーによるエッチングで加工する
抵抗体の厚さ図に戻る ↑1〜100 μm0.001〜1 μm
許容差図に戻る ↑一般の記述では5%程度。材料とトリミングの改良で±0.1%まで高精度化した品もある0.01%程度まで小さくなるとの記述
温度係数(TCR)ガラスの影響でTCRが大きくなるTCRが小さい
ノイズガラスの影響でノイズが増える非常に小さいとされる
電力大きなエネルギーを扱え、高電力用途に優れるとされる向上しており、0805サイズで0.1 W〜0.25 Wの例がある
コスト製造コストが薄膜よりはるかに低いとされる厚膜より高い
用途の位置づけ大量生産や電力容量を優先する用途温度変化の影響を受けやすい環境での安定性と精度が必要な用途

置き換え・調達で確認すること

仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。

仕様が決まったら

分類を選ぶと、見積依頼文の作成に進めます。メーカー一覧では購入先を確認できます。

チップ抵抗器の見積依頼文 → メーカー・代理店を探す ↓
参考資料・更新情報 (2件)

一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。