COMPARE / 選定と使い分け

IGBTとMOSFETの違い

IGBTとMOSFETはどちらもゲート電圧で制御します。IGBTは少数キャリアの注入によって導通抵抗を抑える一方、ターンオフ時にテール電流が生じます。MOSFETの主な導通は多数キャリアが担います。採用判断では使用条件ごとの導通損失とスイッチング損失を比較します。

HOW IT WORKS / 仕組みから比べる

ターンオフ後の電流の残り方を比べる

「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。

IGBT / 蓄積キャリアが残る

電流 時間 → OFF指令 テール電流 時間・電流の目盛は共通値ではありません
導通中に注入された少数キャリアの除去・再結合に時間がかかり、テール電流が生じます。

MOSFET / 少数キャリアの蓄積なし

電流 時間 → OFF指令 蓄積キャリアなし 時間・電流の目盛は共通値ではありません
主な導通は多数キャリアが担います。実際の切り替え時間はゲート電荷や駆動回路にも依存します。

同一条件の実測比較ではなく、ターンオフの定性的な模式図です。MOSFETも瞬時には切り替わらず、寄生容量や回路の振動・ダイオードの挙動は省略しています。

参考資料・更新情報 (1件)

確認日: 2026-11-01

FOCUS / 気になる違いから読む

動作の仕組み

A / IGBT

pn接合のコレクタ層から少数キャリアが注入される。ドリフト領域の抵抗が下がる反面、キャリアの消滅に時間がかかる

B / MOSFET

単極性デバイス。少数キャリアを取り除く必要がない

導通時の電圧降下

A / IGBT

VCE(sat)は電流・温度・ゲート駆動条件によって変わる

B / MOSFET

オン抵抗と電流によって電圧降下が生じる。オン抵抗は温度・ゲート電圧にも依存する

スイッチング速度

A / IGBT

少数キャリア蓄積のため遅く、スイッチング損失が大きい

B / MOSFET

高速。内部容量とゲートドライバで速度が決まる

耐圧・電流の目安

A / IGBT

一律の境界値では選べない。コレクタ・エミッタ間の耐圧、許容電流、安全動作領域を品番で確認する

B / MOSFET

低耐圧から高耐圧まで製品がある。ドレイン・ソース間の耐圧、許容電流、安全動作領域を品番で確認する

逆方向の導通

A / IGBT

できない。ブリッジ回路では逆並列のダイオードが必要

B / MOSFET

ドレイン-ソース間にボディダイオードがある

ゲート駆動電圧の目安

A / IGBT

VGEのしきい値と、導通させるための推奨駆動電圧を区別する。絶対最大定格も品番ごとに確認

B / MOSFET

VGSのしきい値と、オン抵抗が規定される駆動電圧を区別する。絶対最大定格も品番ごとに確認

主な用途

A / IGBT

モータ用インバータ、太陽光・ハイブリッド用インバータ、UPS、溶接機、誘導加熱調理器

B / MOSFET

電源、DC-DCコンバータ、低電圧モータ制御、民生・車載機器

A / こんなときに検討

IGBT

  • 高電圧・大電流で、スイッチング周波数がそれほど高くない用途(モータ駆動用インバータなど)
  • 高耐圧側で導通時の電圧降下を小さくしたい設計
  • 数百kW級の負荷を扱う大容量モジュールを使う場合
B / こんなときに検討

MOSFET

  • 低電圧から中電圧で、スイッチング周波数を高くしたい電源・DC-DCコンバータ
  • ボディダイオードを還流経路に使う同期整流やハーフブリッジ回路

観点ごとの違い

観点IGBTMOSFET
動作の仕組み図に戻る ↑pn接合のコレクタ層から少数キャリアが注入される。ドリフト領域の抵抗が下がる反面、キャリアの消滅に時間がかかる単極性デバイス。少数キャリアを取り除く必要がない
導通時の電圧降下VCE(sat)は電流・温度・ゲート駆動条件によって変わるオン抵抗と電流によって電圧降下が生じる。オン抵抗は温度・ゲート電圧にも依存する
スイッチング速度図に戻る ↑少数キャリア蓄積のため遅く、スイッチング損失が大きい高速。内部容量とゲートドライバで速度が決まる
耐圧・電流の目安一律の境界値では選べない。コレクタ・エミッタ間の耐圧、許容電流、安全動作領域を品番で確認する低耐圧から高耐圧まで製品がある。ドレイン・ソース間の耐圧、許容電流、安全動作領域を品番で確認する
逆方向の導通できない。ブリッジ回路では逆並列のダイオードが必要ドレイン-ソース間にボディダイオードがある
ゲート駆動電圧の目安VGEのしきい値と、導通させるための推奨駆動電圧を区別する。絶対最大定格も品番ごとに確認VGSのしきい値と、オン抵抗が規定される駆動電圧を区別する。絶対最大定格も品番ごとに確認
主な用途モータ用インバータ、太陽光・ハイブリッド用インバータ、UPS、溶接機、誘導加熱調理器電源、DC-DCコンバータ、低電圧モータ制御、民生・車載機器

置き換え・調達で確認すること

仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。

仕様が決まったら

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関連する比較

参考資料・更新情報 (4件)

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