COMPARE / 選定と使い分け
TVSダイオードとバリスタの違い
TVSダイオードはツェナーダイオードの一種で、応答がピコ秒オーダーで比較対象のうち最も速いとされています。バリスタはセラミックベースのESD保護素子で低価格ですが、応答の開始に1 ns以上かかるとされ、ESDの繰り返しで絶縁抵抗が劣化する可能性が指摘されています。
HOW IT WORKS / 仕組みから比べる
信号線に並列に置く保護素子と、サージ電流の逃げ道を見ます。
枠付きの部位や「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。
TVS / 並列に配置する例
バリスタ / 並列に配置する例
保護の働きだけを示す図です。サージ源のインピーダンス、配線の寄生成分、ヒューズなどは省略。両方式の速度・耐量が同じという意味ではありません。TVSの極性や戻り先は回路に合わせて確認します。
FOCUS / 気になる違いから読む
動作の仕組み
A / TVSダイオード
ツェナーダイオードの一種。ESDなどの高い電圧では導通し、低い電圧では絶縁している
B / バリスタ
セラミックベースのESD保護素子
応答速度
A / TVSダイオード
ピコ秒オーダーで、比較された素子の中で最も速いとされる
B / バリスタ
応答の開始に1.0 ns以上かかると比較されている
静電容量
A / TVSダイオード
総容量CTを、保護する信号線の周波数に対して十分低くする必要がある
B / バリスタ
高容量品ほど放電特性に優れるが、0.5 pF以下が求められるRFポートには使いにくい
選定の要点
A / TVSダイオード
VBRが信号線の最大電圧より十分高いか、総容量CTが信号周波数に対して十分低いか、信号の極性
B / バリスタ
RFポートなど低容量が求められる線では容量が制約になる
コスト
A / TVSダイオード
高コストとされる
B / バリスタ
低価格とされる
A / こんなときに検討
TVSダイオード
- 高速信号線のESD保護で、速い応答と低いクランプ電圧を重視する場面
- 総容量を信号周波数に対して低くしたい信号線
- 両極性のパルスを吸収する必要がある場面
B / こんなときに検討
バリスタ
- 低価格を優先し、容量の制約が緩い線路の保護
- ESDの繰り返し印加が少ない用途
観点ごとの違い
| 観点 | TVSダイオード | バリスタ |
|---|---|---|
| 動作の仕組み図に戻る ↑ | ツェナーダイオードの一種。ESDなどの高い電圧では導通し、低い電圧では絶縁している | セラミックベースのESD保護素子 |
| 応答速度 | ピコ秒オーダーで、比較された素子の中で最も速いとされる | 応答の開始に1.0 ns以上かかると比較されている |
| 静電容量図に戻る ↑ | 総容量CTを、保護する信号線の周波数に対して十分低くする必要がある | 高容量品ほど放電特性に優れるが、0.5 pF以下が求められるRFポートには使いにくい |
| 選定の要点図に戻る ↑ | VBRが信号線の最大電圧より十分高いか、総容量CTが信号周波数に対して十分低いか、信号の極性 | RFポートなど低容量が求められる線では容量が制約になる |
| コスト | 高コストとされる | 低価格とされる |
置き換え・調達で確認すること
仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。
関連する比較
一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。