COMPARE / 選定と使い分け

フィルムコンデンサとMLCCの違い

フィルムコンデンサはプラスチックフィルムを誘電体とし、MLCC(積層セラミックコンデンサ)はセラミックを積層した表面実装のチップ部品です。MLCCは小型で大きな容量を持てる一方、クラス2は直流電圧や温度で容量が変わります。フィルムはPPなどの種類によって損失や温度特性が異なります。

HOW IT WORKS / 仕組みから比べる

電極の間に挟む材料を見比べる

「比較表で確認」を選ぶと、対応する説明へ移動します。

フィルム / 樹脂フィルムを挟む

金属化フィルムの層の例 青い線:金属電極 層の間:樹脂フィルム
金属化フィルムの層を展開した例です。巻回型と積層型があります。

MLCC / セラミックと電極を積層

セラミックの中に電極を積層 青い線:金属電極 層の間:セラミック誘電体
内部電極を交互に左右の外部電極へつなぎます。電極の間がセラミックです。

厚さ・層数は実寸比ではありません。自己回復性は金属化フィルムなどの構造に依存し、すべてのフィルム品に共通ではありません。

参考資料・更新情報 (2件)

確認日: 2026-11-01

FOCUS / 気になる違いから読む

誘電体

A / フィルムコンデンサ

プラスチックフィルム(PET・PP・PEN・PPSなど)

B / MLCC

セラミック(クラス1はNP0/C0G、クラス2はX7R・Y5Vなど)

容量の目安

A / フィルムコンデンサ

小形の電子用で約100 pFからμFオーダー。金属化巻回型は100 μF以上の例もある

B / MLCC

約1 pFから。X7Rで47 μF、Y5Vで100 μFまでの記載(製造技術で変わる)

定格電圧の目安

A / フィルムコンデンサ

PPで40〜2000 V、PETで50〜1000 V(膜厚が主に決める)

B / MLCC

NP0/C0Gで6.3〜3000 V、X7Rで4〜3000 V(サイズと誘電体ごと)。同サイズでは高電圧ほど最大容量が小さい

温度による容量変化

A / フィルムコンデンサ

PPSで±1.5%、PPで±2.5%、PET・PENで±5%(温度範囲全体)

B / MLCC

NP0で−55〜+125 ℃に±0.54%。X7Rは±15%、Y5Vは−30〜+85 ℃で+22/−82%

損失

A / フィルムコンデンサ

PPは誘電正接が小さく安定(1 kHzで0.5〜5×10⁻⁴)

B / MLCC

クラス1の誘電正接は約0.15%

故障時の挙動

A / フィルムコンデンサ

金属化型は点欠陥の短絡が焼き切れ、動作を止めずに自己回復することが多い

B / MLCC

セラミックはもろく、基板の曲げや熱膨張の応力で割れることがある

A / こんなときに検討

フィルムコンデンサ

  • 高い定格電圧や安定した容量が必要で、温度による容量変化を小さくしたい場面
  • 感度の高い回路(プリアンプなど)で、クラス2セラミックの圧電性によるノイズを避けたい場面
  • 共振回路など、安定性(クラス1相当)が求められる回路でPPを使う場面
B / こんなときに検討

MLCC

  • 小型の表面実装で、デカップリングやバイパスに大きな容量が要る場面
  • 高周波のデカップリングやノイズ抑制
  • 共振回路・フィルタ・発振器でクラス1(NP0/C0G)を使う場面

観点ごとの違い

観点フィルムコンデンサMLCC
誘電体図に戻る ↑プラスチックフィルム(PET・PP・PEN・PPSなど)セラミック(クラス1はNP0/C0G、クラス2はX7R・Y5Vなど)
容量の目安小形の電子用で約100 pFからμFオーダー。金属化巻回型は100 μF以上の例もある約1 pFから。X7Rで47 μF、Y5Vで100 μFまでの記載(製造技術で変わる)
定格電圧の目安PPで40〜2000 V、PETで50〜1000 V(膜厚が主に決める)NP0/C0Gで6.3〜3000 V、X7Rで4〜3000 V(サイズと誘電体ごと)。同サイズでは高電圧ほど最大容量が小さい
温度による容量変化PPSで±1.5%、PPで±2.5%、PET・PENで±5%(温度範囲全体)NP0で−55〜+125 ℃に±0.54%。X7Rは±15%、Y5Vは−30〜+85 ℃で+22/−82%
損失PPは誘電正接が小さく安定(1 kHzで0.5〜5×10⁻⁴)クラス1の誘電正接は約0.15%
故障時の挙動図に戻る ↑金属化型は点欠陥の短絡が焼き切れ、動作を止めずに自己回復することが多いセラミックはもろく、基板の曲げや熱膨張の応力で割れることがある

置き換え・調達で確認すること

仕様書と照らし合わせ、確認できた項目にチェックしてください。チェックはこのページを離れると消えます。

仕様が決まったら

分類を選ぶと、見積依頼文の作成に進めます。メーカー一覧では購入先を確認できます。

フィルムコンデンサの見積依頼文 →積層セラミックコンデンサ(MLCC)の見積依頼文 → メーカー・代理店を探す ↓

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参考資料・更新情報 (2件)

一般的な傾向をまとめたものです。個々の製品の値はデータシートで確認してください。誤りはこちらからお知らせください。